2026-07-08

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第一章 大プロジェクトの不本意な幕開け

私が初めて「奥獅子吼山(おくししくやま)」の山頂を目指すことになったのは、30代後半の秋の日のことであった。そもそも私は...
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第二章 20代の電工さんたちとの出会い

十月の終わりごろ、いよいよ送電鉄塔に観測装置を取り付けるため、私は二十代の若い電工さんたちと共に、約一週間の予定で再びあ...
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第三章 誘雷実験のそれぞれのミッション

私たちが前代未聞の実験に挑んでいた舞台は、奥獅子吼山の山頂付近にある、大きく開けた平坦地であった。厳冬期ともなれば、日本...
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第四章 運命の11月18日、雷を手繰り寄せる

十月の終わりにすべての観測準備を終え、私は一度山を降りた。そこからは下界の事務所で、最新の気象データを凝視する緊迫の日々...
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第五章 装置故障と磯辺焼きの先生

自然というものは、一度その微笑みを見せた直後に、しばしば冷酷な表情を見せるものである。先日の五発の誘雷大成功という、工学...
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第六章 山小屋の食料危機と肉の差し入れ

奥獅子吼山の山頂に籠る生活が2週間を過ぎる頃になると、観測小屋の内部には、一種独特な雰囲気が生じ始めていた。いわゆる「食...
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第七章 平穏な日常への回帰と春の萌芽

十一月が終わりを告げると同時に、私たちの長く熱い観測実験は幕を閉じた。機材の一部を整理し、いよいよ撤収のときを迎える。「...
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エピローグ

幾度もの冬の激しい雷を受け止めてきたあの老鉄塔は、もうこの世に現存しない。私が初めてあの山へ登ってから、わずか五年でここ...